第9回イブニング新人賞 選考結果発表
受賞作品講評 1次選考通過作品紹介 落選作品紹介
新人賞作品についてのご意見・ご感想はこちら!
『フェミニン』(優秀賞)小谷真倫(22歳・神奈川県)

高橋しん氏講評
絵がちゃんとうまい。キャラクターもチャーミングに描かれていて、読んでいくうちに主人公と幽霊が好きになっていく気がしました。女子っぽい視点が、ネームの中でも効果的に入っていたと思います。大事な言葉を生かすためにも、もう少し構成を整理してあげると、全体的な印象ももっと優しくなると思います。

編集部講評
コンプレックスを持った女子を魅力的に描きあげた作品。作者が描き出したストレートでピュアな人物描写は、現代に生きる若者そのもので、とてもリアルでした。今後の成長に期待大です。

小谷真倫氏コメント
今まで、劣等生として生きてきた私が「優秀」と名のつく賞をいただけるとは驚きです。自分の中の年表上では一つの事件でしょう。今、気分は最高に高揚しています。私はこのままずっと盛った小娘のまま走っていきたいです。

ストーリー

不器用な性格の主人公・青梅未来。彼女は実家の倉庫で「祖母の遺品のネックレス」を見つけた。しかし、それを身に着けたことで祖母の幽霊が取り憑いてしまう。未来と同世代で他界した祖母。その幽霊から未来は「生き方」を学ぶことに……。

作品を読む
 
『Wonder Land』山本春助(23歳・長崎県)

高橋しん氏講評
基本的にキャラクターがかわいい。細かいところまで作りこんであり、どのコマを見てもかわいらしくて楽しそうな雰囲気が伝わってきました。犬のキャラクターに比べて人間のキャラクターが弱いので、もう少し、服装や髪型、部屋の様子など生活感にもこだわって、たくさんキャラクターに愛情を注いであげてください。

編集部講評
犬達の表情や心の動きがとても魅力的に描かれていて楽しめる作品。一方、人間の存在意義が分かりにくいという点が気になりました。もっとキャラクターの関係性を掘り下げた、より深みのある作品作りに期待しています。

山本春助氏コメント
今回この賞を頂き光栄に思います、この喜びがピークにならぬよう、さらに上の喜びを目指して頑張ります。

ストーリー

自身の死期を悟った野良犬のベラミー。仲間の犬と共にお世話になった人間に贈り物をすることに…。人間と犬、それぞれの想いが入り組んだ群像劇。

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『超!! 金属少女メタガール』風薫子(20歳・東京都)

高橋しん氏講評
描きたいものがたくさんあるんだというのが強く伝わってくる作品。それゆえに、自分の中で溢れてきたものを、良くも悪くもつめこんだという印象です。主人公の自己紹介を忘れたまま話を進めてしまっているところなど、もったいない。一歩一歩漫画の描き方を勉強すれば、飛躍できると思います。

編集部講評
まだ商品としての漫画にはなっていないが、造形高校の雰囲気と主人公の熱が画面から伝わってきました。漫画家先生のもとで絵を修業中とのこと、今後の成長に期待しています。

風薫子氏コメント
金属のように固い意志を持つ“金属少女”。彼女の熱しやすく冷めやすい心を等身大に描ききりました。

ストーリー

都立造形高等学校・金属工芸科の半田もえは、3年間の思い出を胸に卒業制作に取り組む。卒業生で研修中の講師・鈴村はそんな彼女を見守るが……。

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『大阪ストレンジデイズ』伊緒直道(21歳・京都府)

高橋しん氏講評
「描くのが照れる」部類の漫画ではあるが、作者が逃げずに描き、素直な思いが伝わってきてよかった。主人公の周辺の人間についても魅力的に描かれているところには 好感が持てました。読み手に主人公を「どう好きになってもらいたいのか」をもう少しがんばれば、ラストがきちんと生きてくると思います。

編集部講評
作品の綿密な構成に工夫が感じられ作者にしかない独特なセンスを感じました。今後はまず、話を分かりやすく組み立てることを心がけてほしいと思います。

伊緒直道氏コメント
実家に帰省中、ふと学校指定のジャージを着た中学生達とすれ違いました。周囲を気にせずに馬鹿騒ぎできた幸せな少年時代のことを少しずつ思い出しならが、不慣れな ペンとPCを使って描きました。

ストーリー

恋愛や将来のことに悩む中学生、ユウキ。そして、付き合い始めてちょうど一ヵ月になる彼女、榎本理子。若き二人の心の動きを描いた物語。

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『火蛍』下乃一倖(28歳・埼玉県)

高橋しん氏講評
絵を描くのが大好きだという気持ちが伝わってきました。原稿を見ても愛情が感じられました。キャラクターについても、ストーリーの流れとは関係のないところでも、 もっともっと生活感を伝えてほしい。誰の目線でこの作品を見てもらいたいかを、愛情を持って考えてあげてください。

編集部講評
「普通」というテーマをうまく描き出していると思います。一見ストーリーに起伏を 感じないが、もう一度読み返したくなるような味わいがありました。また絵に関してはとても良いセンスを感じます。今後はその画力を、キャラクターの細部を作る際に 活かしていけばさらに良くなると思います。

下乃一倖氏コメント
受賞を喜んでくれる友人知人諸々がいます。中々恵まれているように感じました。酒に飯、結構奢ってもらってます。いずれエラそうな顔して奢り返したいと思います。ありがとうございました。

ストーリー

何気なく繰り返される日常。少女は今日も無為に過ごしていた。そんな時、彼女の住 むアパートの大家が街のゴミを拾っているところに出くわす。頑固で偏屈な大家が、街のゴミを拾うのはなぜなのか。その思いを知った時、彼女の心にも変化が訪れる…。

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