漫画の裏側に迫る修斗ーーク!

「オールラウンダー廻」遠藤浩輝氏インタビュー!

遠藤浩輝氏インタビュー!

格闘技ブームが落ち着いて久しい昨今、何故、今アマチュア修斗を描くのか!?
著者・遠藤浩輝氏に胸の内を語ってもらうべく、インターナショナル修斗コミッション(以下、ISC)事務局長・鈴木利治氏を交え、「オールラウンダー廻」の裏側に迫る!
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遠藤浩輝 1970年、秋田県生まれ。『カラスと少女とヤクザ』がアフタヌーン四季賞秋のコンテストで入賞し、デビュー。同誌にてSF長編『EDEN』の連載を開始。10年を超える長期連載となる。その後、週刊ヤングマガジンに修斗を題材とした短編『catch as catch can』が掲載され話題に。現在、イブニングにて『オールラウンダー廻』を連載中。 アマチュア修斗に関わっている人たちそれぞれの想いが、試合に集約されていくのが面白い ──遠藤先生はなぜアマ修を題材にした漫画を描こうと思ったのですか? 遠藤 大きく言うと理由は3つあって、まず修斗をやっている人たちはモンスター的ではなくて普通の人だということ。モンスター的なキャラクターが出てくる格闘漫画はたくさんあって、それと同じことをやっても勝てないですからね(笑)。だから等身大の人間を描く、普通の高校生が格闘技をやるんだという話をやりたいと思っていました。そこで日本全国にいる普通の男の子が総合格闘技をやろうと思ったら、単純な話、最も身近にあるものが修斗じゃないですか。北海道から沖縄までアマチュアの大会が行われて、そういうインフラを作ったのも僕は修斗だと思っているので。最後の理由は、これは関係者の方が怒るかもしれませんが、僕は修斗は最強を目指しているものではないと思っているんです。修斗の理念にあるものは、最強ではなく競技じゃないですか。その競技を支えている人たちの生き方をブラッシュアップし、そこでドラマを作りたいと思いました。この3つがアマチュア修斗を題材にした理由ですね。 鈴木 例えばボクシング、柔道、空手など、他にもアマチュア競技はあるじゃないですか。その中でなぜ修斗だったんですか? 遠藤 それは本当によく言われることなんですけど…簡単に言うと僕がUWF世代だからです(笑)。僕が最初に生で修斗を見たのは2003年12月のNKホール大会で、翌年1月の後楽園大会も観戦したんですね。後楽園という会場で、僕がリングに近いところで見ていたからかもしれませんが、すごく感じるものがあったんですよ。その時に当事者として修斗に関わりたいという意識が芽生えましたね。 鈴木 修斗関係者にはそういう人たちが多いですよね。修斗を生で見て、修斗が好きになって、修斗に関わりたいという。修斗が地方に広がっていったのは、そういった人たちがいてくれたからだと思います。まさしく私がそうで、修斗がまだプロ化する前、これから成り立っていく修斗に携わっていきたいという想いがあって、数多ある格闘技から修斗を選び、ジムに入ったんですよね。 遠藤 新しい格闘技が競技として成熟していく過程に携われるんじゃないかな、という雰囲気が修斗にはあったんですよ。ボクシングや柔道は競技として確立されていて、それはそれで魅力的なんですけど、修斗は未完成で発達している競技じゃないですか。特に総合格闘技は選手のキャラクターが先に来てしまって、誰が誰に勝ったという話で終わってしまう。でも競技の奥には世界があって、そこにはたくさんの人がいる。それだけで物語のネタはたくさんあるんですよね。
──「オールラウンダー廻」では選手だけでなく、トレーナー、練習仲間など、色々な目線でアマ修斗が描かれていますよね。 遠藤 競技者目線だけになると、漫画として成立しないというか、色々な立場の人間がいると、色々なグルーブで一つの作品を作っていけるんですね。だからアマチュア修斗に関わっている人たちそれぞれの想いが、試合に集約されていくのが面白いんじゃないかなと思っていました。 ──作品中には格闘技の細かい部分が描写されていて、格闘技をやっている人間が共感できるものになっていると感じます。基本的には遠藤さんがイメージして作り上げるものなんですか? 遠藤 はい。あと大会を生で見に行くと、そこに色んなネタが転がっているんですよ。だからそれを拾って帰ってきて、そのまま表現している感じです。僕の場合は現場で拾ったものが全てですね。あとは格闘技の教則DVDをボーッと見ながら、こんな感じなのかなと想像してみます。 鈴木 遠藤さんが格闘技をやっていなくて、客観的に見ているからこそ描きやすいんじゃないですか。格闘技をやっていると、あれも描きたい、これも描きたいとなってしまいそうですよね。 遠藤 自分には格闘技をやっていない強みもあるかなと思います。やっぱり修斗を分からない人たちに読んでもらうという前提があるので、あまり細かくなりすぎないようにして、読者が面白いと思うだろうなという部分を表現しています。でもそこで格闘技をやっている人たちから「この気持ちは分かる!」と言ってもらえるとうれしいです。 鈴木 遠藤さんにはカタルシスを感じる柔道部物語のような漫画にしてくださいと言っているんですよ。そっちの方が読んでいて燃えるじゃないですか。でも遠藤さんには「まだ盛り上げません!」と断られるんですよ(笑)。 遠藤 僕の中では全日本選手権をピークに考えているんで、そこでしっかりヤマを作ります! NEXT PAGE!! 鈴木利治 インターナショナル修斗コミッション事務局長(クラスA審判員/記録員)
 
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