イブニング新人賞 The Challenge 17th
片岡人生 × 近藤一馬大賞
最終選考結果発表
第17回イブニング新人賞の最終選考結果が決まりました!
今回も大賞受賞者無しという残念な結果となってしまいましたが、
優秀賞受賞者が3名も選出されました。おめでとうございます!
今回は全体的にレベルの高い作品が多かったのですが、
逆に特出した部分のある作品が少なかったように思います。
雑誌に載った時にサラリと読み飛ばされないためにも、ネタであったり演出であったり、絶えず読者を食いつかせるための工夫を心がけて欲しいですね。 受賞作品講評全作品講評アンケート 最終選考結果発表 片岡人生氏コメント 少年誌で描いているので、ある程度決まりきったものを描こうとする新人の作品をこれまで多く見てきたのですが、今回の応募作品は非常にバラエティに富んでいたので読んでいて楽しかったです。だからこそ、その中からどう選考するべきかという点では難しさを感じました。 近藤一馬氏コメント 短編やギャグ漫画など、僕から見てイブニング向きではないと思われる作品が意外に多くあって正直驚きました。全体的にレベルの高さに感心しましたが、「これヤバイ」というずば抜けた作品があるわけでもなかったので、評価するのは難しかったです。最終的には賞によって優劣をつけましたが、良くも悪くも“ドングリの背比べ”という印象で、それぞれの差は小さかったです。
今回も大賞受賞者無しという残念な結果となってしまいましたが、
優秀賞受賞者が3名も選出されました。おめでとうございます!
今回は全体的にレベルの高い作品が多かったのですが、
逆に特出した部分のある作品が少なかったように思います。
雑誌に載った時にサラリと読み飛ばされないためにも、ネタであったり演出であったり、絶えず読者を食いつかせるための工夫を心がけて欲しいですね。 受賞作品講評全作品講評アンケート 最終選考結果発表 片岡人生氏コメント 少年誌で描いているので、ある程度決まりきったものを描こうとする新人の作品をこれまで多く見てきたのですが、今回の応募作品は非常にバラエティに富んでいたので読んでいて楽しかったです。だからこそ、その中からどう選考するべきかという点では難しさを感じました。 近藤一馬氏コメント 短編やギャグ漫画など、僕から見てイブニング向きではないと思われる作品が意外に多くあって正直驚きました。全体的にレベルの高さに感心しましたが、「これヤバイ」というずば抜けた作品があるわけでもなかったので、評価するのは難しかったです。最終的には賞によって優劣をつけましたが、良くも悪くも“ドングリの背比べ”という印象で、それぞれの差は小さかったです。
優秀賞 賞金25万円+盾 「おうちにかえろう」森和美
- ストーリー 事故により「道を覚えることが出来なくなった」父親は、なぜか娘が描いてくれる地図だけは読むことが出来た。東京から田舎に引っ越してきた二人は、娘の導きと父親の愛の二人三脚で、新しい土地で穏やかな生活を送っていくーー。
- 片岡人生氏講評 絵にクセがあるため人物の表情が分かりづらいところもありましたが、それを補って余りある情景描写の上手さが光っていました。物語には少し感情移入しにくいかな、と思います。描きたいテーマの筋は通っているけれど共感できる部分が少ないので、もっと読者の心に響くようなドラマ作りを心がければ、より良い作品が描けると思います。 近藤一馬氏講評 絵も話作りも新人とは思えないぐらいよく出来ていました。全体的にソツなくこなせる反面、パンチ力に欠ける印象がありました。コマ割りや見せ方など、演出面で読者を「ギクリ」とさせる瞬間が欲しいですね。 編集部講評 ストーリー、演出力共に高いレベルにあると思う。絵もキャラクターの優しさがにじみ出るような雰囲気を持っていて好感が持てる。しかしページによって画面が詰まっていて、読みにくいと感じるところがあるので、そこを修正すれば更に読者を物語へと引き込めるだろう。
優秀賞 賞金25万円+盾 「パパのベルト」浅田アーサー
- ストーリー ボクシング元王者の呉真吾は右目を負傷して引退を余儀なくされた。ベルトを持って帰れなかった呉に、幼い一人息子は手製のチャンピオンベルトをプレゼントする。だが呉は酒に溺れて暴れ回わったあげく最愛の息子に手を出してアルコール中毒専門病院に入院。当初は自分の殻に閉じこもっていたが、他の入院患者達の魂のこもった励ましに徐々に前を向き始める。
- 片岡人生氏講評 セリフとドラマ作りのセンスが抜群に良く、ネーム力の高さを感じました。特に物語を盛り上げる脇役達が生き生きと描かれており、今回の応募作の中では一番好きです。ですがタイトルから物語の内容が予想できてしまったので、次回作はタイトルからは想像もつかないようなキャッチーなネタを題材にして描いて欲しいですね。 近藤一馬氏講評 物語の流れが非常にスムーズで、楽しんで読むことができました。ですが画力がもう一歩。全体的にキャラクターの表情が硬いので、もっと感情を前面に出す工夫が必要だと思います。さらにラストをもっと引き立たせるために、読者が落ち込むくらいの重い展開や表現があっても良かったですね。 編集部講評 熱いセリフの応酬に魂を揺さぶられる骨太の人間ドラマ。パンチパーマ&ギョロ目でお節介な権藤さん、シャイで無骨な堀田さんといった入院患者仲間、元ヤンキーのお医者さん・麗子先生など主人公を取り巻く脇役達の存在感も抜群!更に画力を磨いて一気にデビューを勝ち取ろう!
優秀賞 賞金25万円+盾 「Missing teeth」櫻井良太
- ストーリー 少年・ニックは同級生の少女・ローラに恋をしていた。彼の父親に「それは恋ではない」と否定されるが、ニックにはそれが恋だといえる自信があった。それはある日の朝、いつもとは違う様子のローラが周りの生徒に茶化されながら教室に入って来た時のこと……。
- 片岡人生氏講評 人生の教訓のようなテイストが盛り込まれた雰囲気ある作品で、20歳という若さでこれをサラリと描いたセンスに驚きました。短編として非常に完成度が高いと思います。ぜひ次回作はこの素敵な雰囲気を残しつつ、ドラマやキャラクター性をもっと掘り下げた長編が読んでみたいですね。 近藤一馬氏講評 若いのに今時の流行りに流されず、自分の好きな事をストレートに描いたと思われる作品だったので非常に惹かれました。物語も良くまとまっていますが、逆にクセがないので雑誌に載った時に読者の目に留まる作品作りが出来るかが今後の課題かな、と思います。 編集部講評 ストーリーをどうやって読者に見せるか、をしっかりと考えて描かれた作品だと感じた。個性のある絵柄がストーリーともマッチしている。しかし、キャラクターがストーリーに埋没してしまってインパクトに欠ける。読者に興味を引かせる魅力的なキャラクターを描けるかが今後の課題。
奨励賞 賞金10万円+盾 「鎌倉フォンダン・タイムス」戸井理恵
- ストーリー 何の前触れもなく突然告白された主人公・コタローは、不気味に思いつつもOKしてしまう。そして初デートの日、ほとんど喋らずに歩き続ける彼女が案内したのは古びた喫茶店だった。そこで彼女の口から告白の真意が語られ……。
- 片岡人生氏講評 “ショコラ”のエピソードの使い方など、作品の所々に光るセンスを感じました。反面、まだそのセンスだけで漫画を描いていて、読者への見せ方などがまだ拙いと思いました。モノローグで全てを説明しようとしないで、伝えたいことは絵で表現する努力をして欲しいですね。 近藤一馬氏講評 見開きの使い方が秀逸で、読者の印象に残る場面作りがよく出来ていると思います。話の運び方をもう少し工夫して、キャラクター同士の関係性やそれぞれの内情をさらに掘り下げて描いたら、もっと良くなったのかなと思います。 編集部講評 平凡なストーリーでは終わらせない構成力の高さなど、作品の節々に才能を感じた。しかし、物語が説明で埋め尽くされている点やキャラ造形の浅さなど、至らない点も多くあるので、改善するように努力して欲しい。
奨励賞 賞金5万円+盾 「MINDS」河田映介
- ストーリー 男性型人造人間ナヒトは、ヒューマノイドでありながら女性型人造人間マナに特別な感情を抱く。しかし、彼には重大な「バグ」があり……。
- 片岡人生氏講評 良い意味でも悪い意味でも若さを感じる作品でした。可愛らしくて上手い絵を描けるのに、物語がよくある短編におさまっていて残念です。自分の経験から感じた事や好きな事などをテーマに盛り込んで、読者から共感を得られる物語作りを意識して欲しいですね。 近藤一馬氏講評 個人的に絵が一番好きな作品で、年齢も若いので伸びシロがあるという点も評価しました。物語は「アンドロイドもの」の王道という感じですが、ナヒトとマナとの絆や繋がりにもっとスポットを当てて、ドラマに深みを与えた方が読みごたえが生まれたかなと思います。 編集部講評 この作品が漫画家として描いた初作品である事に驚いた。20ページの中で、きっちりと完結させる完成度の高さと絵のクオリティーは素晴らしい。ストーリー構成にひねりが足りず、ナヒトとマナのキャラクター造形も関係性も情報不足なので改善していって欲しい。