娘の友達(3)
少女の手には、インスタントカメラが握られている。
彼女はおもむろに僕とのツーショット写真を撮り、
「現像するまでどんなのが出来上がるか分からないって、ドキドキしますね」
と言った。
それから静かに、「宝物のタイムカプセルみたい」と付け加えた。
とても幸せで、優しい時間が流れた。
僕と彼女は、出来過ぎなくらい完璧な世界にいた。
ただ一点、彼女が、娘の友達だということ以外は――。
大切な思い出が増えていく。増えていって、しまう。
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