「浮気」という自分の咎を背負い、さとこと共に暮らすことを選んだひろみ。「うまくいっている。」そう感じながらも、山積する問題に心はどこか不安定で……。決別したはずの「曖昧さ」の暗い影が少しずつ彼女たちに近づいていた。どんなに後悔しようとも過ちを正すことは難しく。自身の愚かさと、ままならなさを抱え、それでも人生は続いていく。その先にある気づきと、ひろみの選択とは―――。
©松本 藍