密輸船の海上麻雀に決着をつけた哲也は、ほとんど無一文のまま弘前の町に流れ着く。そこにはかつて銀駒という伝説の玄人がいた。哲也が転がり込んだ銀駒ゆかりの雀荘は、店の権利をめぐって姉と弟が争い、卓を囲んで白黒つけることになった。姉の安寿子が絶体絶命の窮地に陥ったとき、すでに哲也の神技は音もなく完成していた。
『哲也─雀聖と呼ばれた男』(週刊少年マガジン)で連載デビュー。同作は大ヒットし、第24回講談社漫画賞を受賞。「モーニング」初連載の『風と雷』では、新作歌舞伎「石川五右衛門」の原作を大胆にアレンジして漫画化、好評を博す。最新作では、昭和20年代後半の映画界を舞台に人間活劇を描く。