本作は、数多い横溝作品のなかでも屈指の名作です。 莫大な資産を誇る犬神財閥の創始者・犬神佐兵衛翁が死んだ――。 妾腹の実子達、孫、そして第三者の出現、血塗られた遺産相続がついにその幕をあげた。斧(よき)・琴・菊――。犬神家に伝わる3つの神器になぞらえた恐ろしい殺人事件。3人目の犠牲者は誰か!?そして死体を飾り立てる極彩色の芥子(けし)が意味するものは――!?金田一耕助が、犬神家に隠された、戦慄の真相に迫る!!忌まわしい血族の封印が、今、解かれようとしている――。
1936年生まれ。東京都出身。1955年、「漫画少年」に『新桃太郎』でデビュー。1958年、出世作『ルミちゃん教室』を「りぼん」に連載開始。以後、少年・少女誌などに数多く作品を発表する。主な作品に『ばら色の海』(第2回講談社児童まんが賞受賞)『ブラック団』『怪虫カブトン』『うしろの百太朗』『恐怖新聞』などがある。