小説 進撃の巨人 反撃の狼煙
ショウセツシンゲキノキョジンハンゲキノノロシ
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内容紹介
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目次
- 百年以上前――突如現れた〈巨人〉たちによって、文明は崩壊した。
- 知性もなく、目的も定かではなく――ただ人間を貪り喰らう〈巨人〉の群れと、それに対抗しようとした人間との戦いにより、世界の全ては破壊しつくされた。これを、後に人は〈巨人大戦〉と呼んだ。この〈巨人大戦〉を生き残った者たちは、巨人の侵攻を防ぐため、巨大な壁を三重に築き、その内側に生活圏を確保して平和を保っていた。〈巨人〉の大きさはまちまちだが、最大でも身長十五メートル程度と言われており、その高さを遙かに超える五十メートルの壁の中には入ってこられない。彼らには道具を使ったり、互いに協力したりする知恵はないからである。
- いびつな三重の同心円の、その最も内側の壁――〈奥乃壁〉の中心部は、政治の中枢である官公庁。その外側に広がる商工業がメインの都市部を、二番目の壁――〈中乃壁〉が守る。
- さらにその外が食料生産を担う農地で、それを囲む最後の壁は〈外乃壁〉と呼ばれていた。
- そこが人類領域の最果てである。その向こうは〈大戦〉の激闘により汚染され、とうてい人の住める場所ではなくなったという。人々は、そうして整えられた秩序に安穏とし、いつしか、壁の外側について語ることは人々の禁忌となり、外へ出たいと願う者は〈異端者〉として排斥されるようになっていった。
- だが――百年続いた安全は、あっけなく崩壊する。
- ある日――前ぶれもなく現れた、〈壁〉の高さをはるかに超える超大型の巨人が〈外乃壁〉を蹴破ったのだ。そして――破られた壁の穴から、無数の巨人たちが侵入してきた。三メートル級から十五メートル級まで、ありとあらゆる大きさの巨人が、薄ら笑いを浮かべながら街を蹂躙し、逃げ惑う人々をつまみ上げ引きちぎり、次々に食い殺していった。
- 地獄絵図の果てに、人類は〈外乃壁〉を放棄し、〈中乃壁〉の内側まで撤退を余儀なくされた。
- 農地の殆どを失い、深刻な食糧不足となった人々は、〈外乃壁〉奪還のために試行錯誤を繰り返すことになる。
- これは、その最後の奪還作戦に、一縷の望みをかけた人々の物語である――――。
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諫山創先生が第3回野間出版文化賞を受賞しました。