舞台はバブル崩壊後の日本――、協立銀行・プロジェクト推進部次長の竹中治夫は、頭取からの特命に追われていた。標的は住宅金融債権管理機構の社長で「正義の弁護士」とも賞される高尾幸吉。住管の不良債権を調査する中で、竹中は鈴木相談役の愛人への過剰融資問題を突き止める。一方、同期のエースで大蔵省担当の杉本は贈賄問題で検察の厳しい追及を受けていた。
1967年9月、新潟県三条市に生まれる。87年、モーニング四季賞冬のコンテスト佳作受賞。大学卒業後は広告代理店に勤務しつつ、投稿を続ける。94年、退社。尾瀬あきら氏のアシスタントをしながら、プロの漫画家を目指す。2004年4月より、「モーニング」にて『Ns'あおい』の連載をスタート。現在は週刊現代誌上で「銀行渉外担当 竹中治夫」を連載中。
1939年東京生まれ。化学業界専門紙の記者、編集長を経て、1975年『虚構の城』でデビュー。以後、綿密な取材に裏打ちされたリアリティに富む経済小説を次々に発表。企業組織の不条理と戦うミドルの姿を描いた作品は、日本中のビジネスマンより絶大な支持を得ている。他の作品に『金融腐食列島』『乱気流 小説・巨大経済新聞』『管理職の本分』『破戒者たち 小説・新銀行崩壊』、などがある。
銀行渉外担当 竹中治夫 メガバンク誕生
銀行渉外担当 竹中治夫 大阪編
混沌 新・金融腐蝕列島