――あんたいったい、何から逃げた?―― 久遠寺に問われ、菅野は静かに語り始めた。彼がなぜかつて久遠寺の元から逃げ出したのか。そして、明慧寺にて鈴に対して何をしてしまったのか。そして菅野は続けた「私は半ば望んで壊れたのです。自分の意志で心を壊し、脳髄の埒外に逃げ出したのです。」彼をここまで追い詰め、変貌させてしまったものは一体何であったのか―――。
鵼の碑
姑獲鳥の夏
今昔百鬼拾遺
今昔百鬼拾遺 天狗
薔薇十字探偵
百鬼夜行 陽
百鬼夜行 陰
狂骨の夢
魍魎の匣
邪魅の雫
百器徒然袋 風
陰摩羅鬼の瑕
今昔続百鬼 雲
塗仏の宴
百器徒然袋 雨