かつて大国として栄華を極めたラスカリス帝国の皇女イレーネは、先帝と踊り子との間に生まれるも、皇帝の裏切りをよく思わぬ者たちから冷遇されて育った。そんな中、敵国・ファルーク王国の侵攻から免れるため、人質となって嫁ぐことを命じられるイレーネだが、それを拒んで逃亡を図ったがゆえに皇帝に従弟を殺されてしまう。故国への憎しみを抱えてファルーク王国に送られたイレーネの前に現れた国王ジャファルは、漆黒の髪と琥珀の瞳を持つ美貌の主。だが、異国の地で妃として迎えられたその晩に、イレーネはジャファルに斬りかかった――。そんな彼女に強い興味を抱いたジャファルは強引に距離を縮めていき、自分を殺そうとしたその手を取り、自らが案内役を買って城下へと向かう。いつも強引で大胆で、それでいてとびきりの優しさを見せる最強の王・ジャファルに、かたくなだったイレーネも少しずつ心を開いていき、順調に見えた二人だった。しかし、幽閉されているジャファルの実弟・ラティフに偶然出会って話していたところを見たジャファルは激昂する。その普段とあまりにも違う姿に戸惑いを隠せないイレーネ。さらに母后・アストレアとの衝突も激しさを増しーー!?
【分冊版『流離の花嫁』9~12巻収録/合冊版だけのスペシャル描き下ろしページも必見☆】
講談社X文庫ホワイトハートの大人気ベストセラーを待望コミカライズ!
「俺の妃になれ。さもなくば永遠の眠りを」―――強引なまでの禁断アラビアン・ラブ!
©梶山ミカ・貴嶋啓
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