「私は、お飾りになりたいわけではありません」
「ならば、何になる」
「あなたの剣に」
公爵令嬢・セレーナの婚約者は、帝国が誇る『黒狼騎士団』の団長であり、近く皇帝となるフィニス。幼い頃に肖像画を見て以来彼の美貌の虜となり、全力で萌え、全霊をかけて推してきたフィニスといよいよ結婚――という時に、ふたりは何者かに謀殺されてしまう。一度目の人生は、これで終了。気づけば、前世の記憶を持ったまま『二度目』がスタートしていた。
今度の人生では、絶対にフィニスを殺させない! 推しには健康で長生きしてほしいから――そう考えたセレーナが選んだのは、フィニス率いる『黒狼騎士団』に入り騎士として彼を守ること。
無事入団を果たしたセレーナだが、一度目の人生では見ることがなかったフィニスの素顔や振る舞い、すべてが尊すぎて死にそう! だが、ふたりの周りにまたもや不穏な影が――!?
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