病弱だった前世の記憶を持つグレンヴィル伯爵家のヴィオラ。
不自由だった前世を取り戻すために今世では人生を楽しみ尽くすつもりだったが、
父親同士が親友だったという、王国を代表する大貴族
フィールディング公爵家の長男との結婚を決められてしまう。
氷の薔薇とも謳われる美貌の次期公爵・アルバートとの結婚は
自由を求めるヴィオラとしてはうれしくないが、病に伏した公爵の頼みは断れない。
盛大な結婚式を終え、ろくに食事もとれないまま
初夜を旦那様――アルバートと迎えるはずが3時間以上も待たされ、
しかも現れて早々に言われたのは
「……あなたに、ひとつだけ言っておきたいことがある」
「はい」
「私があなたを愛することはない」
「は?」
そちらがそのつもりなら私も自由にやらせてもらいます!
マイペースで楽しそうに過ごすヴィオラに、暗い雰囲気だった公爵家、そしてアルバートも
少しずつ変わっていくが、彼がそうなったことには理由があって――!
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