ノリオと二人で暮らす七瀬は、クラブで働いている。そこへ客として現れた西尾は、透視能力者だった。超能力を悪用して欲求を満たすことに、なんの罪悪感も感じない西尾。その魔の手は七瀬へ迫る。助けに向かうクラブの黒服・ヘンリーもまた能力者であった。ヘンリーは七瀬に対し、ある特殊な感情を抱いていた。
1934年9月24日大阪府生まれ。'81年に『虚人たち』で泉鏡花文学賞、'87年に『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎文学賞、'89年に『ヨッパ坂への降下』で川端康成文学賞、'92年に『朝のガスパール』で日本SF大賞を受賞。'02年、秋の褒章の紫綬褒章を受章。