北海道小樽近郊の港町。孤児だった海多は、鰊漁の親方・大潮家に拾われ、その使用人で海運業を興した湊銀次と結婚。娘の春海をもうける。その春海は大正11年、大潮家の次男・櫂二を婿にとり、大潮家と湊家は家族となった。しかし、春海には誰にも言えないもうひとつの感情があり…。