1999年、協立銀行の会社員の竹中治夫は、広報部長であるにもかかわらず銀行再編を行うアライアンス担当に任命される。癌を患った斎藤頭取が、後任にニューヨーク支店長の阿川を推す一方で、鈴木相談役が推す副頭取の川端は齋藤の悪い噂を広めようと策略する。竹中は、その醜聞を否定する一筆を大物フィクサー・児玉由紀夫から貰おうとしていたが、その児玉は突然腹上死してしまう。
1967年9月、新潟県三条市に生まれる。87年、モーニング四季賞冬のコンテスト佳作受賞。大学卒業後は広告代理店に勤務しつつ、投稿を続ける。94年、退社。尾瀬あきら氏のアシスタントをしながら、プロの漫画家を目指す。2004年4月より、「モーニング」にて『Ns'あおい』の連載をスタート。現在は週刊現代誌上で「銀行渉外担当 竹中治夫 大阪編」を連載中。
1939年東京生まれ。化学業界専門紙の記者、編集長を経て、1975年『虚構の城』でデビュー。以後、綿密な取材に裏打ちされたリアリティに富む経済小説を次々に発表。企業組織の不条理と戦うミドルの姿を描いた作品は、日本中のビジネスマンより絶大な支持を得ている。他の作品に『金融腐食列島』『乱気流 小説・巨大経済新聞』『管理職の本分』『破戒者たち 小説・新銀行崩壊』、などがある。
銀行渉外担当 竹中治夫 大阪編
銀行渉外担当 竹中治夫 ~『金融腐蝕列島』より~
混沌 新・金融腐蝕列島